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虫さされ(虫刺症)


虫刺症(虫刺され)の症状・原因・対策

虫刺症(虫刺され)は、さまざまな虫に刺されたり、咬まれたりすることで起こる皮膚疾患です。
症状はかゆみ・痛み・赤み・腫れ・水ぶくれ・色素沈着
など多岐にわたり、虫の種類や個人の体質、刺された回数によっても大きく異なります。


【目次】


虫刺症の主な特徴

虫刺症には以下のような典型的な皮膚症状がみられます:

  • ① 皮疹の分布が非対称で、特定の部位に偏在しやすい
  • ② 膨疹・紅斑・丘疹の中央に刺点が確認されることが多い
  • ③ 強いかゆみや痛みを伴うことがある
  • ④ 同じ虫に刺された場合でも、刺された回数や年齢により症状に個人差がある

🔬 症状の個人差について(

大滝医師の報告(1999年)によれば、蚊に刺されたことのある回数により、皮膚反応は以下のように変化します:

  • 新生児期:無反応
  • 刺された経験が少ない乳幼児:遅延型反応
  • 幼児~青年期:即時型+遅延型反応
  • 青年~壮年期:即時型反応のみ
  • 高齢者:再び無反応に移行

このように、虫刺症は単なる皮膚反応にとどまらず、免疫の学習や年齢、体質により症状が変わることが特徴です。


虫の種類別|虫刺症の原因・症状・生息場所

ここでは、日常生活でよく遭遇する5種類の虫刺症について解説します。


① イエダニ刺症

  • 好発部位:脇、胸、腹、太ももの内側など、柔らかく温かい非露出部
  • 症状:強いかゆみ、小さな赤い膨疹が多発
  • 原因:ネズミ(特にクマネズミ)に寄生するダニ。ネズミの駆除が最優先
  • 生息場所:一軒家やビルの高層階など、ネズミがいる場所
  • 対策保健所への相談・専門業者によるネズミ駆除

② ネコノミ刺症

  • 好発部位膝から下が中心。
  • 症状:赤い丘疹、水疱、強いかゆみ
  • 原因:ネコノミ(ノミ)。土中に卵を産み、成虫になると吸血
  • 感染経路:ネコとの接触がなくても、公園や庭、外出先で刺される
  • 対策:ペットのノミ駆除+屋外活動後の衣類ケア

③ トコジラミ(南京虫)刺症

  • 好発部位首、腕、脚などの露出部
  • 症状:かゆみを伴う紅斑が**列状(直線状)**に並ぶのが特徴
     (動くと刺す場所を変えるため)
  • 原因:夜間に吸血する5~8mmの扁平な虫。ベッド・畳・壁のすき間に潜む
  • 被害の場面ホテル、旅館、研修施設、ネットカフェなど
  • 注意点:市販のピレスロイド剤に耐性あり
  • 対策カーバメート系やオキサジアゾール系の殺虫剤、または専門業者・保健所への相談が推奨

④ 毛虫皮膚炎(ドクガ・チャドクガなど)

  • 症状:小さな赤いぶつぶつ(丘疹)が広範囲に出現。かゆみが強い
  • 原因:**毒針毛(0.1mm程度)**が皮膚に接触して発症。風で舞って洗濯物に付着することも
  • 好発時期
    • チャドクガ:6月と9月
    • モンシロドクガ:6~10月
  • 生息植物
    • チャドクガ:ツバキ、サザンカ、チャノキ
    • モンシロドクガ:サクラ、ウメなど
  • 対策:毛虫の駆除+洗濯物の屋外干しに注意

⑤ ブユ刺症(ブヨ刺され)

  • 好発部位:足(特にくるぶし周辺
  • 症状出血やかさぶたを伴う赤い腫れ。強い痛みやかゆみ
  • 原因:吸血時に皮膚を傷つけて血をすするため、刺された部分が傷になる
  • 好発場所・時間高原や川辺の朝夕
  • 稀に:**アナフィラキシー(重篤なアレルギー反応)**を起こすことも
  • 対策:長袖・長ズボン+虫除けスプレーの使用

虫刺されの予防とセルフケア

虫刺されを防ぐためには、虫に刺されにくい環境づくり皮膚の保護が重要です。

🔸 予防対策

  • 肌の露出を避け、長袖・長ズボンを着用
  • 虫除けスプレーや忌避剤を活用
  • 洗濯物は屋内干しまたは取り込む際に注意
  • ペットの定期的なノミ・ダニ対策
  • 宿泊施設利用後は、荷物や衣類のチェックを徹底

🔸 刺された後の対処法

  • かかずに冷やす(炎症悪化の防止)
  • 市販の抗ヒスタミン外用薬ステロイド軟膏を使用
  • かゆみや腫れがひどい場合は、皮膚科受診を推奨

虫さされ予防と虫よけスプレーについて

夏の外出時に多いお悩みのひとつが「虫さされ」です。刺された後の腫れや赤みにはステロイド外用剤を主体として、かゆみがひどい時は抗ヒスタミン薬やステロイド内服を行うこともあります。

また、かゆみや腫れを防ぐためには、刺される前の予防が大切です。その際に有効なのが「虫よけスプレー」です。

虫よけ成分には主に ディート と イカリジン の2種類があり、いずれも人の皮膚から放出される“吸血を誘発する物質”を蚊などが感知しにくくすることで、刺されにくくします。塗布した部位は防御効果が得られますが、塗り残し部分は刺されてしまうため、まんべんなく使用し、汗をかいた際は塗り直しが必要です。

  • ディート(DEET)の特徴
  • •生後6か月以上から使用可能(年齢に応じて使用回数制限あり)
    6ヶ月から2歳未満: 1日1回
  • 2歳から12歳未満: 1日1回から3回
  • •高濃度製品(30%)は小児には使用不可
  • •綿素材の衣類の上からも効果あり
  • •化学繊維は劣化させる可能性があるため注意が必要
  • •揮発性が高く刺激臭あり。顔まわり(特に目・鼻周囲)への使用は避ける

イカリジン(Icaridin)の特徴

  • •においがほとんどなく使用感が良い
  • •小児でも制限なく使用可能
  • •衣類を傷めず、服の上からも使用できる

両者ともに効果は同等とされています。生活スタイルや使用場面に応じて使いやすい方を選択するとよいでしょう。

市販されている代表的な製品例

  • ディート配合製品
  • サラテクトミスト(ディート10%)(アース製薬)
  • 医薬品サラテクトミスト リッチリッチ30(ディート30%)(アース製薬)
  • サラテクト無香料(ディート10%)(アース製薬)
  • スキンベープミスト(ディート10%)(フマキラー)
  • イカリジン配合商品
  • プレシャワーDF ミスト プラスハーブ(大日本除虫菊)
  • プレシャワーDFミスト(イカリジン5%)(大日本除虫菊)
  • プレシャワーDFミスト プレガード(イカリジン15%)(大日本除虫菊)
  • 虫よけキンチョールDF パウダーフリー(イカリジン5%)(大日本除虫菊)
  • 天使のスキンベープミスト プレミアム(イカリジン15%)(フマキラー)

虫さされの予防は、日常生活の快適さを守るだけでなく、感染症のリスクを減らす意味でも重要です。年齢や生活スタイルに合わせて、適切な虫よけ剤をお選びください。

<参考文献>

夏秋優. 皮膚科医に役立つ殺虫剤と忌避剤の知識. Visual Dermatology. 2024; 23(8): 713-715
大滝倫子.蚊刺症の症状と治療,加納六郎編:節足動物と皮膚疾患,東京,東海大学出版会,1999, 23―31.
谷口 裕子.病歴と発疹からみた虫刺症の見分け方.日皮会誌.2024;134(1):75–82.

よくある質問(FAQ)

Q1. 虫刺されで病院に行く目安は?
A. 強い腫れ、水ぶくれ、発熱、色素沈着、長引くかゆみがある場合は皮膚科の受診をおすすめします。

Q2. 家でできる治療はありますか?
A. 抗ヒスタミン薬の内服や外用薬、冷却、かきむしらないことが基本ですが、重症例や症状が広がる場合は医師の診察が必要です。

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