血管腫とは?
血管腫(けっかんしゅ)は、皮膚や皮下の血管が異常に増殖してできた良性の腫瘍です。
見た目は赤色〜紫色の小さなしこりやあざとして現れ、顔・首・手足など様々な部位にできます。生まれつき(先天性)のものもあれば、大人になってから発生することもあります。
多くは健康に直接的な害はありませんが、大きくなってきた・出血した・見た目が気になるなどの理由で、治療を希望される方が増えています。
血管腫の種類と特徴
以下のようなタイプがあります:
① 単純性血管腫(いわゆる「赤あざ」)
- 赤ちゃんに多く、生まれつきある赤いあざ
- 成長とともに薄くなることもあれば、濃くなることも
② 毛細血管拡張性血管腫(老人性血管腫/チェリースポット)
- 中高年以降にできる、小さく丸い赤い点やしこり
- 顔・体幹・手足などに複数出てくることが多い
③ 海綿状血管腫・静脈奇形
- 皮膚の深部にあるやわらかいしこりで、押すとややへこむ
- 青紫色で、少し盛り上がっていることもある
血管腫の治療法
血管腫は放置しても命に関わることは少ないですが、増大したり出血する可能性があるため、見た目の改善を含めて治療が推奨されることもあります。
当院では、症状や部位に応じて以下の治療法を行っています:
■ 炭酸ガス(CO2)レーザー【小さな血管腫に】
- 赤く盛り上がった5mm以下の血管腫に効果的
- 血管組織を蒸散させて除去。出血が少なく傷跡も目立ちにくい
- 鼻や口周囲など、変形が気になる部位にも適応
■ 色素レーザー(Vビームなど)【広範囲・浅い血管腫に】→当院では取り扱いがありません。
- 赤あざ・単純性血管腫などに適応
- 血管に選択的に反応するレーザーで、皮膚を傷つけずに治療
■ 外科的切除【大きな血管腫・深いタイプに】
- 明らかに隆起があり、レーザーでは取りきれない場合
- 保険診療で行え、病理検査も可能です
血管腫治療のよくあるご質問
Q. 血管腫は自然に消えますか?
A. 赤ちゃんの血管腫(特に乳児血管腫)は成長とともに縮小することがありますが、大人になってからできたものは自然に消えることはほとんどありません。
Q. 治療は痛いですか?
A. レーザー治療の場合は、照射時に刺激がありますが、麻酔で痛みを最小限に抑えています。
Q. 1回で治りますか?
A. 小さい血管腫は1回の治療で除去できることもありますが、大きさや深さによっては複数回の治療が必要です。
お悩みの方はまずはご相談ください
「この赤いしこり、何かの病気?」「見た目が気になるけど治療できる?」「保険は使える?」など、血管腫に関するご不安はお気軽にご相談ください。
当院では、皮膚科専門医が丁寧に診察し、症状・ご希望に合わせた最適な治療法をご提案いたします。
















